先のブログ「我々の本分」では、書いているうちに専門家向けの内容になってしまいました。東洋医学の専門知識がない方に解りやすく書き綴ってみたいと思います。

 

『鍼経』(『霊枢』)にある篇を抜粋して、以下のように解釈しました。

 

“斧や鋸を「外界から受けるウィルス」であったとしても、ヒトの強弱によってどれだけ切り込まれるか・・・すなわち病態の軽重が異なる、ということである。今にいう「免疫力」の強弱によって「感染」という条件が同じであったとしても、その結果が異なる、という意味である。”

 

という表現をしました。つまり、重要な観点として、ウィルスが同じであっても受け取る生体側の状況によって重症度が異なってきますよ、というお話しです。重症化しお亡くなりになった方の年齢層はご存じの通りです。若くても基礎疾患などあり、「免疫力」が落ちている状態で感染すれば重症化する可能性が十分にあるでしょう、という意味合いでした。

 

※ここで少しお断りさせてください。「免疫力」という表現は現代西洋医学の表現です。私ども中国伝統医学、すなわち東洋医学を専門としている者としては便宜上この表現を用いることがありますが、鍼をすれば必ずしも西洋医学でいう「免疫力」が上がる、と申し上げる気はありません。

 

「我々の本分」解説 2 では少し東洋医学の考え方をお話しいたします。