世界鍼灸学・・・・なんだか大そうな名称ですが、略してWFAS(ウーファス)と呼んでおります。
世界の鍼灸臨床家・鍼灸研究家が参加する学会・WFASは毎年色んな国で開催されます。昨年はカナダのトロントで開催され、今年は11月5日・6日に日本はつくばで開催されることになりました。
(一社)北辰会からは藤本蓮風代表理事がこの大会の副会頭を務め、さらに実技セッションにて日本が誇る、また北辰会が誇る打鍼術を披露いたします。
(私もこの打鍼術に関してポスターにて発表する予定となっております。)
中国大陸より日本に鍼灸が伝わってすでに1500年経過しています。この時間経過の中で、当然日本人の身体に合う鍼灸技術や道具が開発されてきました。
皆さんがよくご存じの管鍼術および用いられる鍼管、もその一つ。
そして、打鍼術および用いられる槌と鍼も日本独自のものです。
管鍼術は発明後途絶えることなく伝承されてきましたが、打鍼術は一時期廃れ、長く用いられてこなかったとされております。
昭和の時代に藤本蓮風先生らが過去の文献に基づいて、槌と鍼を再現し、さらに現代日本人に合うように刺さない鍼にまで改良して今に至ります。
伝統医療の継承とは、単に形の継承ではない。
現在目の前の患者様の病態に必要な技術は何か?それに必要な道具はどうあるべきか?という観点から、適宜アレンジ・発展してゆくべきものである、ということ日々実感しております。
事実、毫鍼(いわゆる刺す鍼)では行き届かない病態・体質(消耗性の疾患で著しく体力が低下している場合や敏感な体質など)に対してこの現代の打鍼は驚くほど効果をあげており、当院でもしばしば用いています。
WFASでは打鍼そのものについてはもちろんのこと、伝統医療の継承・発展の在り方について各国の鍼灸家の皆さんにお伝えできれば、と考えております。
今週のお花
ルリ五あざみ アゲラタム バラ あじさい アルストロメリア アスター カーネーション
アイビー 入才らん てまり草