ご無沙汰しております。
秋らしく空高い心地のよい日々が続いております。
今回は新しい風ならぬ新しい鍼のご紹介を。
当院では、一般的に知られている刺入する鍼、
すなわち毫鍼(ごうしん)を中心に用いて治療を行っています。
また、ある場合には打鍼、古代鍼®、
といった刺さずに接触するだけ(あるいは翳すだけ)で効果のある鍼を状況に合わせて用いています。
その他の鍼具を用いることも稀にありますが、ほとんどがこの3種類となります。
図1 当院で用いるさまざまな鍼具
図2 古代鍼®いっしん社製
長く北辰会で学び、かつまた現在の毫鍼・打鍼・古代鍼の作製に深く関わってこられた
(同)リうズ医療器CEO森洋平先生が新しい鍼(ていしん)を開発されたので、
さっそく購入してみました。
その名も、「豪帝(ごうてい」!
図3 豪帝
見た目には古代鍼を太く、先をマイルドに、鍼柄の四角形を強調し、穴をあけた・・・
という感じです。
なによりも、3種類の長さがことなるバージョンがあるのが饞鍼、
いや、斬新です!
森先生の意図とは少し異なりますが、
毫鍼であっても刺入している深さ(長さ)だけではなく、
刺さっていない部分の長さの違いによっても効きが変わります(気の動きが違います)。
そういう意味で3種類選択肢があるのは治療家側としては嬉しいものです。
さて、この豪帝はまだ患者さんに用いず、自身や身近な方に用いてみて、
特性を見極め実際の臨床でどのように用いるか模索中です。
ですが、現時点で、
①非常に「気」が大きく動く
②「気」の動きが従来の古代鍼よりもずっと捉えやすい
といえます。
①の点からいえば、使いこなせるようになれば、
ある状況下において他の鍼具よりもさらに効果を上げることが期待できます。
②の点からいえば、初学者であっても「気」の動きを認識しやすく、
古代鍼をはじめ様々な鍼を使いこなすのに役に立つ。
といえます。
古代鍼の使い方に自信がない方、「気」の動きをより鮮明に認識したい方、
この鍼は大いに助けてくれると思います。
また、多くの鍼灸家の方にもお薦めいたします。
新風