ご無沙汰しております。

久しぶりに旧友と加太の海に船釣りに出かけました。

遅い便の船でしたので、すっかり朝日が昇った時間にゆっくりと岬町沿岸を南下。

海を見やると明らかにいつもと違う景色。

いつもはかすんでいる海の向こうの山々が、大きく迫ってくるように目に入り、大阪湾全体が山々に囲まれた湖のように見えました。

雨あがりなどに空気が澄むと、空気の屈折率の差が大きくなり、山が近く見える、と何かで読んだことがあります。

自然科学的にいえばそういうことなのでしょう。

しかしあえてここは東洋医学的に。

雨は降らず非常によい天気でしたが、朝の冷え込みは前日比実に6~7℃。
体感的にも明らかに肌寒い朝です。

急激に陰気が旺盛になった、ということですね。

東洋医学ではあらゆる現象を“陰陽”というモノサシで判断してゆきます。

急激な気温低下は陰気が急激に旺盛になったという証拠。

古代人にとって最も大きな陰陽とは天と地。

自然界がより陰に傾斜したことにより天に対して陰である大地のが旺盛になった・・それが現象して「大きく迫る山々」となったと理解してよいでしょう。

こういう日を繰り返して天さえも低くなり(陰である大地に近づき)、冬へと向かうのでしょう。

そうして、我々人間の脈も毛(浮)脈から石(沈)脈へと変化してゆきます。