こんにちは、松本です。
鍼治療というのは 単に鍼を刺すのではなく、一本の鍼から様々な情報を感じ取っているんです。
その情報をより敏感に察知できるように鍼灸家たちは
いろんな練習法で鍼の技術を磨いています。 その一つに…
堅物通し (かたものどおし)
というものがあります。
これは名前の通り、 堅い物に鍼を通す 練習なんですが、
僕は桐の板を使って腕を磨いています。
その方法というのは 親指と人差し指で鍼を持って
その鍼を小刻みに捻り、板を貫いていく練習法です。
捻り始めはスムーズに板に刺さっていくんですが
あるところまで到達すると指への抵抗感が強くなって、指が動かしにくくなります
そして指が疲れてくるんです。 (;´Д`)
桐の板を貫通させようとなると、指の捻る力だけでは上手くいきません。
鍼の太さは0.25mm。長さ5.0 mm。
いろんな太さ・長さがありますが、今はこれを使って鍛えています。
その細さは 髪の毛 と変わりません。
こんな鍼が堅い物を通過していくんですから単に捻るだけでは
グニャグニャと鍼が曲がり、刺さってくれません。
なかなか上手くいかず、鍼先に意識を集中して挑戦することに。
すると少しは入りやすくなります。
ただ…
完全には入りきらない…。
くそ~。 (≧血≦;)
そんな苦戦している時に彰宣先生とお酒を飲みながらアドバイスを頂きました!
鍼先だけに意識を集中するのではなく、
鍼全体に意識を持っていくんだと。
そんな素晴らしいアドバイスを聞いて
帰って早く試したい~!!
って燃えてきました。 が赤ワインが美味しくてとりあえず飲もうと(爆)
酔いが気持ちよく回る中。帰ってアドバイス通り挑戦。
イイ感じや!!
鍼全体に芯が通る感じがするじゃないですか!
興奮状態のまま、寝てしまいました。
少し意識を向ける方向を変えただけなのに、同じ鍼が生まれ変わりました!
こうやって鍼を感じることは、患者さんに鍼をした時に生体がどう反応するかを
鍼で 感じ取ることが出来るんです。
微かな気の変化を探る鍼の技。
何気ない鍼治療の中に
ダイナミックな動きが隠されているんです。
それを敏感に読み取れるように
鍼一本で病と闘う鍼灸家たちは日々修行をしています。