春の土用に入りました。

 

初夏を感じる気候、であったり、昼夜の温度差に翻弄されたり、

となかなか落ち着かない日々が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。

 

ふと思い立ち、四診(東洋医学的診察法)についてお話ししようと思います。

 

お越しいただいている患者さんや、東洋医学にちょっと興味を持たれている専門家ではない方々の目線に合わせて、

できるだけ解りやすく、なおかつ、たとえ話やこぼれ話なども付け加え・・・

 

と、自身へのハードルを上げて(^^;)、進めたいと思います。

 

 

「なんで脈診て甘いもの食べたとかわかるの??」

「なんで顔見ただけでカゼひきってわかるの?」

「なんでそのツボ押さえたら痛いの?」

 

 

など、多くの方が感じておられる

「なんで?」の回答になればいいな、と考えています。

 

 

各診察法の前に、ひとまず総論的な内容を紹介しましょう。

 

 

望診;視覚を通じて病態や病因を知る

   ・お顔の色や舌、爪、などなど

聞診;聴覚や嗅覚を通じて病態や病因を知る

   ・咳嗽の音など

問診;問いかけ、対話することで病態や病因を知る

切診:体に触れて、病態や病因などを知る

   ・脈やお腹の状態、背中や手足のツボなど

 

おおざっぱには以上のようになりますが・・・

お一人に対してなぜこのように様々な診察を行うのか?

 

簡単にいえば、

血液検査には血液検査でしかわからないことがある。

*炎症があるのはわかるが、どこに炎症があるのかは明確にならない

 

MRIではMRIにしかわからないことがある。

*腫瘍の位置がわかるが、良性悪性の判断は病理検査が必要

 

といった感じになりましょうか。

 

 

さまざまな検査を重ね合わせて、診断をし、治療方針を立てる、という点では西洋医学と同じですね。

 

 

 

ただし、東洋医学の四診は上記のそれよりも、非侵襲的(生体に傷をつけない)なものである。

むしろ、とくに各種切診は、診察であると同時に治療的でもある、といえるでしょう。

 

徐々に詳しくお話しして参ります。

 

 

ではまた。

 

(つづく)