三寒四温の時季になって参りました。
昼夜の温度差も大きいため、衣服をどうするか難しくもありますね。
タイトルとは関係ない話ではありましたが・・・
さて、「魚の鉤餌を呑むが如し」というのは、
日々皆さまに鍼をする時に意識していることの一つなんです。
鍼を刺した時には、さまざまな「呑み方」があるのです。
即座に喰いつく感じや、じわっと咥えている感じ、や、
少し誘うと喰いついてくる感じ、など。
鍼の治効機序とも関わるのですが・・・
鍼をしたときに、術者である私が感じ取っている感覚のことです。
皆さんのお身体の状況を中心にお話を伺い、
かつまた、脈や舌、お腹や背中、手足のツボの状況などを把握して、
基本「1本」の鍼をさせていただいています。
その時に、皆さまのお身体が反応してくれた場合に、こちらが感じ取る感覚のことなんです。
皆さまに施す鍼は、もちろん曲がっているわけでもなく、「反し」があるわけでもありません。
が、しかし、適切なツボに適切な手技(刺し方)をすると、
本当に「魚の鉤餌を呑むが如く」反応してくださいます。
それを確認して安心して鍼をそのままにしてベッドブースを出てゆくのです。
一定の時間そのままにしながら、抜鍼(鍼を抜く)いたします。
その抜鍼の仕方にもいろいろあるのですが、それはともかく、
「鍼をしたことで、患者さんのお身体が、鍼に反応して最大限にバランスが取るよう」
働きかけるのが私どもの仕事と言っても過言ではございません。
1本の鍼で最大限に皆さんのお身体のバランスを取り、
日々の生活において最高の体調で過ごしていただけるよう、心掛けております。
「魚の鉤餌を呑むが如し」の極意を学ぶべく、
この寒い中も海に出るのですが、こちらはこちらでなかなか難しいものですね。