こんにちは!月曜日スタッフのヤマモトです^^

この度、3月末付で玄珠堂を退職する運びとなりました。
玄珠堂に入って早くも2年が経ったところですが、これからもたまに研修や治療にお伺いすることがありますので、待合などでお会いした際は、よろしくおねがいいたします。

 

この2年でたくさんのことを学ばせていただきましたが、なにより人を診ることに関して土台をしっかりと固めることができたことが私の中で一番大きなことだと思っています。
勉強というのは一人でできる部分が多々ありますが、人に対する想いや気持ちなどは本で学ぶことが難しい面があり、人との出会いや関わりによって自身の心を磨く?というかそういった部分を大変、新風先生から学ぶことができました。

 

この土台を武器に手の届く範囲の人に喜んでいただけるよう、鍼の良さをわかっていただけるよう精進したいと思っております!

 

さて、私のブログと言えば、東洋医学講座だと思いますので、最後もぶれずにお伝えしたいと思います!

今回は、新型コロナが世間を騒がせていますので、その点を踏まえてすすめていきます。

 

まず、東洋医学では流行病を「疫癘(えきれい)」といいます。

 

・疫癘(えきれい)というのは?
《伝染病を引き起こす要因》のことで、西洋医学でいうとウイルスや細菌のことですが、東洋医学では、「異気」や「毒気」、「雑気」といった名前で呼ばれ、通常とは違うものが蔓延することを疫癘(えきれい)としたようです。

 

これは季節病とは別で考えれ、いわゆる感染症と同じく気候の異常によって形成されるものではなく、口や鼻から人体に侵入し病気を起こさせるものがあると考えられていたということです。
(気候変動によって起こる季節病というのは五月病や花粉症、熱中症などは東洋医学でいう季節病に近いものです)

 

・疫癘の性質と特徴
①伝染性が強く、流行する
⇒『温疫論』
 ・この気が来ると、老人、子供関係なく、これに触れるものは病にかかる
(ほんとはもっと難しく書いてますが、わかりやすいようにヤマモト訳です。。。笑)

②症状はどれもよく似て、病情は重篤
⇒『素問・刺法論』
 ・疫は皆、病にかかりやすく、症状の強い、弱いに関わらず、病状がよく似る。
(ほんとはもっと難しく書いてますが、わかりやすいようにヤマモト訳です。。。笑)

 

・流行に影響する要因
①環境や飲食の衛生
・例えば空気汚染や水源の汚染
※外邪(疫癘や風邪など)は肺の臓の状態がもともと空気汚染などで弱っているとかかりやすい。

②予防隔離
・西洋医学と同じく東洋医学でも予防が大事ということですね。ただ、この場合の予防は新風先生のブログ「我々の本分」に通じます。

「我々の本分」解説 1(新風)

「我々の本分」解説 4(新風)

「我々の本分」解説 7(新風)

③社会要因
封建時代にはたびたび疫癘(えきれい)が起こっていたようです。
理由としては、為政者<いせいしゃ>(いまでいうと政治家)が国民の命と健康に対して努力が足りなかったため、衛生環境も悪く、防疫をしてこなかったからです。

以上のように東洋医学では昔から流行病のことをとらえております。

ただし、東洋医学で重要なのは伝染性の強さではなく、かかってもどれだけ軽くするかということ。
(かからないのが一番ですが、経済的な面、社会的な面など人と全く関わらず生きていくことは不可能です。)
そのためには、「我われの本分 解説7」にもありますよう(※)に、私自身も日ごろの習慣に立ち返って問題が収束するよう願うばかりです。

 

※{普段から「運動不足=気が滞り熱化しやすい」「肉や油脂物を多く摂る=熱が籠もる」「睡眠不足=陰を損ない陽に傾く」といった習慣がある方は重症化しやすい、ということになります。そういったわけで、自身を守るためにくれぐれも、「適度な運動習慣を持つ」「肉や油脂物よりも、野菜を多く摂ることを心がける」「適切な時間帯に十分な睡眠をとる」ということ」}